天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山にいでし月かも 阿倍仲麻呂(697〜770年)『古今和歌集』
昔、教科書で習ったでしょう。そう、その三笠山が若草山だといわれています。世界遺産春日山の横にある山で、東大寺の二月堂の背後にあり、標高342m、広さが33ha、3つの山が重なっていることから、三笠山とも言われています。 |
|
若草山の開山期間は、3月第3土曜日から12月第2日曜日 大人 150円 子供 80円 春期・秋期(2005年)9月10日〜11月25日 午前9時〜午後5時 山頂に駐車場があります。 |
|
![]() |
古都奈良の早春を告げる伝統行事 毎年1月第4土曜日に開催
写真中央上の白い点は、撮影のためだろうと思われる、上空を飛び交うヘリコプターの一機。 |
若草山の山焼き行事 古都奈良の歳時記、新春を彩る炎の祭典 その名のとおり、山全体に火をつけ、ススキなどの枯れ草を燃やして、翌年も芝生の山を維持するための行事です。春になると若草が芽をだし山を覆います 山焼きの起源は定かではありませんが、東大寺と興福寺(春日大社)の僧兵による領地争いで山が燃え、それ以降、山焼きが行われるようになったという説があるようです。若草山の山林に身を隠して相手陣営に攻め込むことが出来ないように、協定を結んで若草山に木が生えないよう管理してきたのでしょう。確かに、地理的に若草山に木が茂って いないと、どちらの陣営も安心できますからね。でもこれは、私の勝手な憶測で歴史的確証はありません。きっと、興福寺や春日大社、東大寺の眠っている古文書の中に何か手がかりがあると思うのですが。学究の徒の研究成果を待ちましょう。 |
|
現在のように夜間の行事として行われるようになったのは明治時代
。毎年1月15日に開催されていましたが、祝日法の改正により成人の日が1月の第二月曜日になってからは、その前日の日曜日に変更、現在は1月第4土曜日に開催されています。 見物は奈良市内の奈良公園 飛火野 興福寺、平城宮跡など若草山が見えるところならどこでもいいのですが、東大寺南大門前の広場付近が、照明もついていて一番人出も多く、若草山にも近くて迫力があり、鹿さんをなでなでしながら見物するのが一般の人にはおすすめ。。土産物屋さんも開いています。カメラマンの人には西の京の大池から薬師寺のバックに山焼きを写すのが人気のようです。 |
|
冬の若草山。山焼き後、新芽が芽生えるまで若草山ではなく禿山です。
緑の若草山の写真は又今度。